相模原市が公表している監査結果の指摘理由は、基本的に以下のたった3つの区分(一文)しかありません。
- 「利用者処遇に係る事項の一部に不備が認められました。」
- (睡眠チェックのサボり、アレルギー誤食リスク、不適切保育など子どもの命や人権に関わる重大な項目から、地域交流の未実施など直接安全には関係のない項目までが、すべてこの一言に含まれます。)
- 「管理運営に係る事項の一部に不備が認められました。」
- (保育士不足、労働環境悪化、消防・防犯設備の放置など保育の質や安全の崩壊に関わる項目から、重要事項説明の園内掲示不備など直接安全には関係のない項目までが、すべてこの一言に含まれます。)
- 「会計に係る事項の一部に不備が認められました。」
- (補助金の不適切な使途や横領リスクから、計算書類の端数の転記ミスまでが含まれます。)
どんなに重大な違反があっても、どれほど軽微なミスであっても、すべてこの3つの箱のどれかに放り込まれ、一言で片付けられてしまうのが現状です。
何度も言うように、監査結果を全く開示しない自治体があることを考えれば、開示しているだけ相模原市は「マシ」かもしれません。
しかし、この「中身の見えない開示」のままでは、保育園が本当の危機感を持って質を向上させることには繋がりませんし、私たち保護者が安全な園を選ぶ基準にもなりません。
行政のディスクローズ(情報公開)がここまで不十分である以上、私たちはただ待っているわけにはいきません。我が子の命を守るためには、保護者自身が動く「自衛」が必要です。
園の安全性を確かめる、保護者の「2つのアクション」
もし、自分が通わせている園、あるいはこれから入園を検討している園の監査結果に「一部に不備」と書かれていたら、以下の方法で具体的な中身を確認してみることを強くおすすめします。
アクション1:市の保育課に問い合わせる
まずは、監査を行っている相模原市の保育課(担当窓口)に直接問い合わせてみましょう。
「〇〇保育園の監査結果に『〇〇の一部に不備』とありますが、具体的にどのような指摘内容だったのでしょうか? 子どもの安全に関わることなのか、事務的なミスなのかを教えてください」
自治体によっては、口頭であれば具体的な指摘内容や、園から提出された改善報告書の概要を教えてくれるケースがあります。
アクション2:園の見学や面談の際に、直接質問する
最も確実で、園の本質が見えるのがこの方法です。園見学や、すでに入園している場合は個人面談などの機会に、勇気を出してサラッと聞いてみてください。
「市の監査結果を拝見したのですが、『〇〇に一部不備』とあったのは、具体的にどのような内容だったのでしょうか? また、現在はどのような再発防止策をとられていますか?」
聞くのは少し緊張するかもしれませんが、まともな運営をしている園であれば、隠すことなく「実は書類の提出期限が遅れてしまいまして…」とか、「アレルギーのチェック体制に甘さがあると指摘を受けたため、現在は〇〇というダブルチェックを徹底しています」と、誠実に説明してくれるはずです。
内容と再発防止策を答えられない園は「リスク高」
もし、この質問をしたときに、以下のような反応が返ってきたら要注意です。
- 「大した内容ではないので大丈夫ですよ」と、具体的な中身をはぐらかす
- 「もう改善して市に報告しましたから」と、再発防止の具体的な中身(仕組み)を言わない
- 不満そうな顔をしたり、逆ギレのような態度をとる
指摘された内容そのものよりも、「過去の失敗(指摘)を真摯に受け止め、オープンに説明し、再発防止に努めているか」という園の姿勢(誠実さ)こそが、保育の質そのものだからです。
具体的な内容や再発防止策をクリアに答えられない園は、トラブルを隠蔽する体質があるか、あるいは「何が危険なのか」を園長自身が理解していない可能性があります。
そのような園は、大切な子どもを預けるには「リスクが非常に高い」と言わざるを得ません。
行政の開示が不親切な今、園の本当の姿を見極めるのは、私たち保護者の「質問する力」にかかっています。
我が子の安全で楽しい保育園生活のために、気になる点はうやむやにせず、しっかり確認していきましょう。

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