【令和7年度】足立区の保育園・幼稚園の監査結果をやさしく解説

最新版

足立区が公表した令和7年度の監査結果のうち、今回は30園分の資料をもとに、どんな指摘が多かったのかを整理しました。「うちの園は大丈夫?」と気になる保護者の方の参考になればと思います。

全体のまとめ

  • 最も多かったのは「事故やケガを区に報告していなかった」で22園。全体の約7割です。
  • 睡眠中の事故を防ぐ対策が不十分と指摘された園が1園ありました。
  • 子どもの人権への配慮を欠く行為の指摘が2園ありました。
  • 園のお金の扱いに関する指摘が5園、掲示や自己評価など運営ルールに関する指摘が2園でした。
  • 今回の資料には、園長不在・職員不足・園児の見失いに関する指摘は載っていませんでした。
  • 指摘は「ルール通りにできていなかった点」の記録です。多くは改善報告を求められるもので、指摘があった園=危険な園とは限りません。

命に関わる項目(優先度が高い順)

1. 睡眠中の事故を防ぐ対策が不十分(1園)

どんな指摘?
お昼寝中の突然死(乳幼児突然死症候群)や、うつぶせ寝などによる窒息を防ぐための対策が、十分にとられていませんでした。0歳児クラスなどでは特に重要な点です。

該当園

  • 高和保育園

2. 事故・ケガを区に報告していなかった(22園)

どんな指摘?
一定以上のケガや事故が起きたとき、保育園は区に報告するルールになっています。その報告をしていなかったという指摘です。報告されないと、区が原因や再発防止策を一緒に確認できず、同じ事故が別の園で繰り返されるおそれがあります。

なお、報告の対象になる事故の基準は自治体のルールで決まっています。資料からは、実際にどんな事故があったのかまではわかりません。

該当園

  • くりはら愛育保育園
  • クレアナーサリー千住大橋
  • たんぽぽ保育所西新井南園
  • チェリー保育園
  • チェリッシュナーサリー スクールやなか
  • にじいろ保育園梅島
  • まなびの森保育園竹ノ塚
  • 愛恵保育園にしあらい
  • 興野保育園
  • 隅田学園
  • 江北保育園
  • 神明町保育園
  • 親隣館保育園
  • 清水保育園
  • 聖母のさゆり保育園
  • 西新井きらきら保育園
  • 扇こころ保育園
  • 足立ひまわり保育園
  • 太陽保育園
  • 帝京科学大学千住桜木保育園
  • 北千住もみじの森保育園
  • 明日葉保育園保塚園

3. 事故を防ぐ体制が整っていない(1園)

どんな指摘?
事故を防ぐために話し合う委員会が作られておらず、職員向けの研修も定期的に行われていませんでした。事故が起きたときの対応だけでなく、起こさないための仕組みづくりが求められています。

該当園

  • 橘幼稚園

4. 子どもの人権への配慮を欠く行為(2園)

どんな指摘?
子どもの気持ちや尊厳を大切にしない対応があったという指摘です。資料には具体的な内容までは書かれていません。

該当園

  • 神明町保育園
  • 未来っ子保育園北加平町園

園の運営・お金に関する項目

5. お金の使い方・管理のルール違反(5園)

保護者が預けた保育料や、国・区から園に出ているお金(委託費)の使い方についての指摘です。直接子どもの安全に関わるものではありませんが、園が安定して続いていくための大切なルールです。

① 他の施設への貸付金を、年度内に戻していなかった(2園)
同じ法人の別の施設にお金を貸したまま、その年度のうちに返してもらっていませんでした。

  • SAKURA保育園谷在家
  • トレジャーキッズあやせ保育園

② 国が認めた額を超えて、法人の本部に資金を移していた(2園)
園に使うはずのお金を、決められた上限を超えて法人本部の会計に移していました。

  • トレジャーキッズあやせ保育園
  • 江北保育園

③ 園に残すお金の額が、決まりの範囲を超えていた(2園)

  • たんぽぽ保育所西新井南園:職員の処遇改善などに使うお金や、委託費3か月分相当額の支出が限度額を超えていました。
  • 足立しらゆり保育園:令和6年度の期末のお金が、収入の30%を超えていました。

6. 保護者への情報公開・園の自己点検(2園)

どんな指摘?

  • 重要事項(園の方針や利用の約束ごとなど)を掲示していなかった
  • 園の自己評価を行っていなかった

保護者が園の様子を知るための情報や、園が自分たちの保育を振り返る仕組みが不十分だったという内容です。

該当園

  • チェリー保育園:重要事項の掲示
  • 江北保育園:自己評価

保護者としてどう受け止める?

今回もっとも目立ったのは、事故報告の漏れでした。これは「事故が多い」ことを示すものではなく、「報告の手続きが徹底されていなかった」ことを示すものです。とはいえ、報告しない園は、事故を振り返って再発を防ぐ機会も逃しやすくなります。

気になる園があれば、次のような点を園に聞いてみるのもおすすめです。

  • ケガや事故があったとき、どんな基準で保護者や区に連絡しているか
  • お昼寝中の見守り(呼吸の確認など)をどんなふうに行っているか
  • 指摘を受けて、どんな改善をしたか

監査結果は、園と対話するきっかけとして活用してみてください。

タイトルとURLをコピーしました