どうも、保育オタクのOceanHopeです。
このサイトでは保育園の監査データ分析と子どもに関する論文を紹介しています。
今回はちょっと面白い研究。
「夏の園庭で、子どもって実際どんな遊びをしてるの?」をガチ観察した論文。
しかもただの観察じゃなくて、
「その遊びでどんな”体の動き”が育ってるのか」まで分析してる
という、かなり実務に刺さる内容です。
結論から言うと、
✅子どもは放っておいてもめっちゃ遊ぶ
✅でも”勝手に全部の動きが育つわけじゃない”
ここ、めちゃくちゃ重要です。
タイトル:夏の園庭における幼児の自発的な園庭遊びの実態
著者:髙原和子さん(福岡女学院大学)、瀧信子さん(福岡こども短期大学)
https://fukujo.repo.nii.ac.jp/record/2001060/files/ningen027005.pdf
そもそも:なぜ園庭遊びがそんなに大事なのか?
まず前提。
幼児期って、
体の動きの”土台”を作るゴールデンタイム
です。
- 走る
- 跳ぶ
- 投げる
- バランスをとる
こういうの、だいたい5歳くらいまでに基礎ができるといわれています。
だから国の方針もこう。「遊びながら体を動かす環境を作りましょう」
つまり、
”やらせる運動”じゃなくて、”やりたくなる環境”が正義
ってこと。
今回の研究:夏の園庭で何が起きてた?
対象はこんな感じ。
- 3~5歳児86人
- 真夏(8月~9月)
- 自由遊び30分を撮影して分析
観察してみた結果
まずシンプルにこれ。遊び、止まらない
猛暑でも関係なし。
全員ずっと何かしら遊んでる。
- 砂場
- 鬼ごっこ
- 三輪車
- 縄跳び
などなど。
一番人気はこれ
砂遊び(圧倒的)
これ意外と重要で、
- 年齢関係なし
- 男女差無し
つまり、
”最強の共通コンテンツ”
年齢の違いもハッキリ
3歳
- 三輪車
- 砂場
→「一人でもできる遊び」
5歳
- 鬼ごっこ
- 縄跳び
→「友だちとルールを作る遊び」
これ、めちゃくちゃ現場感ありますよね?
ここからが本題:動きの分析がエグい
この研究の本質はここ。「遊びの中で、どんな体の動きが出てるか」
結果、34種類中28種類も出ていた。
これハッキリ言ってすごいです!
園庭の中に幼児期に必要な基本的運動パターンの8割以上が自然と出ていました。
そして、ここからがこの論文の面白いところ。
自然には出てこない6つの動きはこれ。
- 組む
- 渡る
- 逆立ち
- はう
- 支える
- 打つ
普通に考えるとこう思いますよね。
「自由に遊ばせてたら、バランスよく育つでしょ?」
→違います。
この研究の結論は、
環境にない動きは、一生出てこない可能性がある
例えば:
- 平均台がなければ →「渡る」やらない
- マットがなければ →「逆立ち」やらない
- ボール遊び少なければ →「打つ」やらない
つまりこういうこと
✅子どもは主体的に遊ぶ →OK
✅でも”環境の中でしか遊べない” →ここ重要
さらに深いポイント
季節関係なかった。
春と夏を比較しても、
動きの種類、ほぼ同じ
つまり、「夏だから動きが減る」とかじゃない
真の原因はこれ
園庭の”設計”そのもの
まとめ
【結論①】子どもは勝手に遊ぶ(むしろ止まらない)
だから、
「自由遊び=放置」でも成立する部分はある。
【結論②】でもそれだけじゃ足りない
経験できない動きが普通に出る
【結論③】全部は”環境で決まる”
保育の質=先生じゃなくて「環境設計」
論文から逆算するいい園の特徴
- 遊具がバリエーション豊富
- 固定遊具+可動遊具がある
- 「やりたくなる仕掛け」がある
反対に注意すべき園は、
- いつも同じ遊具しか出ていない
- 砂場と滑り台だけ
- 運動遊びが”偶然頼み”
この研究、現場的にはここが核心
自由遊びは”設計しないと偏る”
だから必要なのは、
「出てない動き」を補う環境づくり
例えば、
- 平均台 →わたる
- マット →支える・逆立ち
- ボール+バット →打つ
つまり、
遊びを操作するんじゃなくて、”環境で誘導する”
これが保育士の仕事。
最後に、
この論文、シンプルだけどめちゃくちゃ本質です。
✅子どもは放っておいても育つ
✅でも”いい環境”がないと偏る
保育園選びにも園庭や遊びの様子を見るポイントになりそうです。
「この遊具は、この遊びは、どういう意図ですか?」
これに役職問わず答えられる園は、おススメです。
「じゃ終わる、せーの、(👏パンパン)
(「ありがとうございま」)した!」


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