「数字に宿る保育の質」〜世田谷区桜すくすく保育園の監査指摘から見える、いい保育園の見極め方〜

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こんにちは。

令和6年11月15日、世田谷区の桜すくすく保育園で行われた指導監査で、「適正に作成されていない計算書類」が見つかりました。

こうしたお知らせ、保護者の皆さんにとっては「なんだか難しそう」と思われるかもしれません。でも、実はこれは“保育の質”にもつながる大切な視点なんです。今日は、少しやわらかく、けれどもまじめに。保育園選びのヒントになるお話をお届けします。転職を考えている保育士さんにも役立つ内容ですよ。


■この記事でわかること(ポイント)

  • 監査で指摘された「計算書類」とは何か?
  • なぜそれが保育の質と関係するのか?
  • 保育士が職場を選ぶときに注目すべき“見えないポイント”
  • 良い園の見分け方(保護者向け・保育士向けそれぞれ)

●“計算書類の不備”とは、数字の話だけではありません

「適正に作成されていない計算書類があった」と聞くと、「経理ミス?」「税金の話?」と思われるかもしれません。でも、保育園の会計書類というのは、ただの数字の羅列ではありません。

例えば、保育士の配置にかかる人件費。給食の材料費。おもちゃや教材の購入費…。これらが記載されるのが“計算書類”です。つまり、その園が“どんな保育をしているか”が、数字から透けて見えるということ。

監査での指摘は、単なるミスで済ませてはいけないかもしれません。お金の使い方が不透明なら、「子どもに本当に必要なところに使われているのか?」という疑問も生まれます。

●なぜ起きた?背景にある“書類と実務の分断”

多くの保育園では、現場の先生たちは日々全力で保育にあたっており、会計や書類管理は別部署や外注先に任されていることが少なくありません。

桜すくすく保育園でも、おそらく現場と経理との連携がうまくいっていなかったか、または経理体制に何らかの改善余地があったと考えられます。つまり、“現場が頑張っているのに、裏方が追いついていない”状態とも言えるのです。

●保育園選び、見るべきは“雰囲気”だけじゃない

保護者の皆さん、園見学では「先生がやさしい」「設備がきれい」など、目に見える部分に注目しがちです。でも、本当に見るべきなのは、保育士の数と子どもの人数のバランスや、書類がきちんと整理されているかなど。

これらは「きちんと管理できている園かどうか」の指標になります。もちろん、書類の整備だけで保育が決まるわけではありませんが、少なくとも園全体が丁寧に運営されているかどうかの“物差し”になります。

●保育士さん必見。“安心して働ける園”の見極め方

転職を考えている保育士さんも、「職場の雰囲気」だけでなく、
・書類が整理されているか
・残業が常態化していないか
・経営側との距離感はどうか
・研修やフィードバックの制度があるか

こうした点も、確認しておきたいポイントです。
“保育をすること”と“保育ができる環境”は、実は別物なんです。


■まとめ

今回の監査指摘は、「なんだ、会計の話か」と流してしまえばそれまでです。でもその奥には、子どもたちの育ちにちゃんと向き合う姿勢があるかどうかという、大切な問いが隠れています。

保育園というのは、家庭の次に子どもを託す“もう一つの社会”。
選ぶ私たちも、働く私たちも、“見えるもの”だけでなく“見えない運営”に目を向けていくことが、これからますます大切になっていくのかもしれません。

<参考>世田谷区 指導検査について
https://www.city.setagaya.lg.jp/01044/1632.html#p4


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