保育園を探すとき、私たちは多くの情報に出会います。「園の雰囲気はどうだろう」「先生たちは優しいかな」「安心して預けられる?」――そんな思いを胸に、子どもたちの未来を託す場所を選ぶ日々。
このブログでは、世田谷区用賀にある「用賀みこころ保育園」で令和7年1月9日に行われた指導監査の指摘事項を通じて、保育園選びの本質や、保育のあるべき姿について考えてみたいと思います。
また、転職を考える保育士さんへ向けても、園選びのヒントになるような視点を添えて、誠実に、そして優しくお届けします。
この記事でわかること
- 指導監査で指摘された「法令上適正でない会計処理」とは何か
- どうしてそんなことが起きたのか、その背景
- 本来の保育の姿と、そこに必要な信頼
- 保育園選びで保護者が大切にしたいこと
- 保育士が職場を選ぶときに見るべきポイント
- 子育てと保育に関わる人々への応援のメッセージ
1.「信頼」が揺らぐとき
保育園に子どもを預けるということは、大切な命を託すということです。
そこに必要なのは、安心、そして信頼です。
今回、用賀みこころ保育園で行われた世田谷区の指導監査では、「法令上適正でない会計事務処理」が指摘されました。
保育園の運営において、補助金や公的資金をどのように使っているかは、保護者の知らないところで行われていることかもしれません。
けれど、その透明性や正しさは、私たちが子どもを安心して預けられるかどうかに、確かに関係しているのです。
2.会計処理の指摘、その背景
指導監査で見つかったのは、経理処理において法令の定めに沿わない事務処理が行われていたという点でした。たとえば、補助金の使途が本来の目的と異なっていたり、帳簿の記録が曖昧だったりすることが考えられます。
こうしたことが起こる背景には、事務職員の人員不足や、知識の継承が不十分な体制、経営と保育現場との連携の弱さといった、構造的な課題が潜んでいます。
保育園は、保育という「人の手と心」による営みに加えて、経営の透明性と法令順守という「仕組み」も重要です。両者が揃って初めて、本当に信頼される園になるのです。
3.本来あるべき保育とは
子どもたちが毎日笑い、遊び、時に涙しながら成長する場所――
それが保育園の本来の姿です。
保育士たちは日々、限られた時間と体力と心の中で、目の前の子ども一人ひとりに向き合っています。
だからこそ、その舞台となる保育園の「土台」がしっかりしていることが、保育の質に直結します。
保護者が信頼して子どもを預けられること。
保育士が安心して働ける環境であること。
これらは決して贅沢な希望ではなく、保育園の「基本」です。
その基本が揺らいだとき、私たちはもう一度、立ち返らなければいけません。
「なぜ、ここで子どもを預けたいのか」「なぜ、ここで働きたいのか」を。
4.保護者が保育園を選ぶときに見たいこと
園を見学したとき、先生たちの表情はどうだったでしょうか。
子どもたちは穏やかに過ごしていましたか。
園長先生の話す言葉に、温度はありましたか。
書類上の情報も大事だけれど、保護者の勘はもっと頼りになると思います。
保育士が笑っている園は、子どももきっと笑っています。
経理処理がどうなっているかは分からなくても、誠実に運営されている園には、空気があります。
行政からの指摘があったからといって即「だめな園」ではありません。
むしろ、それをどう受け止め、どう改善していくか――そこに、園の本当の価値が見えてくるのです。
5.保育士が園を選ぶときに見るべきこと
転職活動中の保育士さんへ。
求人票には見えないことのほうが多いのが、保育の世界です。
実際に園を見に行くこと。
現場の先生に、正直な話を聞いてみること。
できれば、「園長先生に、自分の保育観を語れるかどうか」――これは、意外と大事なポイントです。
また、監査報告などを読み、「この園は過去にどんな課題があって、どう対応しているか」を知るのも有効です。
指摘を受け入れ、改善しようとする園には、誠実さがあります。
そして、そういう園でこそ、あなたの保育が本当に生きるのだと思います。
まとめ
子育ては、毎日が小さな選択の連続です。
保育もまた、日々の「こうしよう」「これでいいかな」という積み重ねのなかにあります。
用賀みこころ保育園での指導監査は、確かに私たちに注意を促す出来事でした。
けれどそれは同時に、保育の大切さ、子どもを預ける場所をどう選ぶかということ、そして保育士がどう働くかということを、もう一度考えるチャンスでもあります。
私たちはみな、子どもたちの未来を願う者どうし。
完璧でなくても、間違いを直しながら、もっとよい保育の場を育てていけると信じています。
その一歩を、今、優しく踏み出せたらいいですね。
<参考>世田谷区 指導検査について
https://www.city.setagaya.lg.jp/01044/1632.html#p4
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